【UNO】エンターテイナーになりたい

2月7日、アメリカでは年に一度アメリカ国民ほぼ全員がテレビを見る日になる日曜日。日本でいうちょっと前までの視聴率の紅白のような。

そう、Super Bowl Sunday!

アメリカンフットボールリーグ NFLのナンバーワンを決める優勝決定戦。

といっても、準決勝試合でボストンのPatoriotsが負けてしまいボストン中か落ち込んでいたのでもうスーパーボールの結果なんてどうでもいいというのは本音なんだけれども。

去年優勝したPatsが今年も調子が良く、勝ち続けていたところでの敗北。

去年はPatsのユニフォームきて、応援して、優勝したからボストン中が大変なことになってたけど。。今年は全く興味ないが、ハーフタイムのショーは誰もが楽しみにするところ。

去年、ケイティペリーのパフォーマンスはひどかったけどミッシーエリオットはスーパーボールのおかげでかなりヒットして戻ってきて、また新曲を出し大成功に収めた。

今年はビヨンセが出るっていうことで、それだけを楽しみにしていた。

今回のビヨンセ様にもやっぱり驚かされた。

私の中の結論から言うと、彼女は最高のエンターテイナーだということ。しかもただの歌手としてのエンターテイナーではなく、政治的な彼女のメッセージ&ビジネスのありかたをすべて含めて、やってくれるところ。


Super Bown Sundayの前日、友達の家でパーティーをしていると突然友達が

“Wait, did Beyonce just drop her new music video!???”

「ちょっと待って、ビヨンセが今PV一般公開したんだけど!???」

という声。うそでしょ!?

速攻友達と見た。

ダンスも、シーンのバリエーションも、さらに隠された裏ストーリーでさえも完璧。

私はもちろんビヨンセ大好きで2年前のBeyone & Jay-Z ライブも行った。でも、最近新曲出してないし、まして3年前にあんだけの完璧なショーをスーパーボールでしてこれ以上のショーなんてできるの?なんて思っていたのが正直なところ。ジャネットジャクソンとか、今年アルバム出して大ヒットしたから出ればよかったのにーなんて言っていた。。

それからのSuper Bowl前日に新曲PV公開。

ダンサー友達とのハウスパーティーだったのでもちろんみんな飛びついてみるし、Facebookもビヨンセの話題が一気に上がった。

Super Bowlで新曲歌うかな~なんて疑問をもっていた私はQueen Beyをなめていた、Super Bowlが近づくにつれてなぜだか罪悪感。。

彼女のインスタグラムは、新曲FormationのPV写真と映像がどんどん上がってくる。

Super Bowlのハーフタイムショーが近づくにつれて試合中にもかかわらず、リハーサル中の様子があがっているではないか。

いよいよハーフタイムショー。誰もコールドプレイが出てきても盛り上がらない様には笑ったが。。どれも知っている曲なのに。

(YoutubeでSuperbowl halftime showて調べて一番上に出てきたのもこれ。コールドプレイカットバージョン笑)

Bruno Marsが出てきて「え、Brunoってでることになってたんだっけ?」と一斉に声をそろえてみんながいい、Uptown FunkでのBrunoのパフォーマンスでみんながやっと乗ってきた。

Bruno Mars,私もライブいったけれどもそん時よりもダンス上手くなってて驚いた。一昨年のSuperbowlのハーフタイムショーでRed Hot Chilli PappersとBruno Marsがでたが、その時よりも一段といい。コレオグラファーが誰なのか気になる。

そしてQueen Bey!

まずステージじゃなくて、芝生の上をヒールで踊ってるところからしてなぜか格好いい。Formationというタイトルならではの、フォーメーションが綺麗。衣装もダンサーもすべて格好いい。見せ方もわかせかたも最高。

途中からのブルーノ VS ビヨンセのバトルはみんなで叫んだ。笑

最後、コールドプレイも混ざるもののいる必要ないだろうというみんなの声。私もコールドプレイは好きだが、今回ばかりはいる必要がなかったと思う。笑

ハーフタイムショーのパフォーマンスが終わると、SNSは一気にこのビヨンセとブルーノの話題で持ちきりに。

ビヨンセのインスタには、速攻このパフォーマンスの写真が連続でアップされていく。

Patoritsも今回プレイしてないし、試合もそんな面白い試合ではなかったしで、、、今回のスーパーボールはビヨンセに完全に持っていかれたといっても過言ではない。

その極めつけに、Superbowlが全て終わった直後の一番初めのCMは

Beyonce “The Formation World Tour”

テレビに向かって叫んだ。笑
ある意味ビヨンセのエンターテイメント力に向かっても叫んだし、
マーケティング力を学んだ。

試合が終われば、ビヨンセのツアーのイベントページがFacebookに速攻流れてきて、”Beyonce in Boston on June 3rd”にGoingボタンを押す人であふれかえる。

なんとチケットプレセールは2日後、一般販売はその1週間後。

熱が冷める前に全てやり切る。
さすがQueen Bey.

スーパーボール後3日間はSNSがビヨンセの動画であふれかえっていた。

スーパーボール中のCMは、どのCMも一回しか流れないと有名で、毎年どのCMが一番面白かったかなんて話題になるし、どの会社もこの15秒の枠を取るのにとんでもない額を払い、印象に残るCMを作るためにもお金をかける。マーケティングと広告の授業ではレポートを書かされるほど。

SNSは通常このCMの話題でも持ちきりになるのだが、今年は文字通りすべてビヨンセ様が持って行った。


新曲Formationは黒人差別メッセージがあるというのは知っているだろうか。

特に今月はアメリカで “Black History Month”

ビヨンセが水没しているニューオリンズと書かれたパトカーに座っているシーンは、ニューオリンズの警官が黒人を射殺した事件に対するメッセージ。
ハリケーンカトリーナが来たときも、ニューオリンズは黒人の多い都市だからと、レスキューを後回しにされた。

ビヨンセのルーツがテキサスということで、彼女のルーツがスーパーボールのショーの衣装にも示されている。マーチングバンド、アフロヘア、ベレー帽。そしてPVには黒人が通う小さな教会が出ていたりした。彼女のルーツを私たちに再認識させるかのように。

そして、小さな子供が黒いパーカーの帽子をかぶって、銃を持ち装備した警官たちの前で踊っているシーンは、ミズーリ州で17歳のMike Brownが射殺されたシーンをよみがえさせられる。

他にもあるみたいだが、この3つが特に強いメッセージ。


ここまで影響力のある人が、こんなにも全面的に強いポリティカルメッセージを押し出すなんて、日本のアーティストでは考えられない。

ビヨンセはアーティスティックで完璧主義で自分の意見をきちんともっている黒人しかも女性。

シンガーという枠では抑えきれないこのエンターテイメント性の高さ。

全世界中がThe Formation World Tourに行きたくなる気持ちにさせられた、SNSを使ったマーケティング力。それに負けないパフォーマンス力。新曲の背景を知ることでさらに高まる好感度。

やっぱりビヨンセは格好いいし、一人の人がここまですべての面において影響するのは本当に凄いし、尊敬する。

なんだか私の仕事についても考えさせられた。お客さんの需要のタイミングとそれに見合ったメッセージ(売る側の出す広告やメール等のコミュニケーションの内容)がマッチしていて、実際の商品やサービスが期待以上のものが返ってくると、こんだけ引き付けられるんだなあということ。

その結論。。私、エンターテイナーになりたい!笑

別にシンガーになりたいわけではなく、プロダンサーになりたいわけではなく、人としてや仕事の考え方として。マーケティングこそエンターテイメントだなと。

そういえば、アウトバックでサーバーとして常連のお客さんや新規のお客さんが来たときとかどうやったら来た瞬間から帰る時まで楽しんでいってくれるかなって考えてたなっていうことも思い出した。

やっぱり私のベースは、自分を活かすことができて(少し目立つこともできて笑)人を楽しませることが好きなんだなということ。

たった5分間のハーフタイムショーでこんだけ考えさせられたのはなんだか不思議。

そして私の親友が、なんと2週間後に迫る私の誕生日プレゼントとしてビヨンセのプレセールチケットをくれたのです!!!!

プレセールチケット、買いたくても買えなかった人がたくさんいる中、なんととれたらしい。これまた叫びました!ありがとうLindsay。

2年前のライブでは少し遠くてあまり見えなかったQueen Beyをもっと近くで見てきます!

この夏はボストンで過ごすことが決定した瞬間。

ヘッダー写真は前のビヨンセのライブ写真。今回もなに着ようか今から楽しみ!

Published by Uno / Sakie

Digital Marketer in BOS | TKO

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